2005/4/2 開設
2006/12/1 更新
2007/4/3 記事の一部を加筆・修正

衣浦臨海鉄道 本館

愛知県の衣浦港沿いを走る貨物専用鉄道、衣浦臨海鉄道です。
 
衣浦臨海鉄道は衣浦臨海工業地帯の造成、整備とともに、この地区に発着する貨物の輸送体制の整備を目的に、愛知県・国鉄などが中心となって昭和46年に会社設立、昭和50年11月15日に半田線(東成岩〜半田埠頭)、昭和52年5月25日に碧南線(東浦〜権現崎)が開業しました。
しかしオイルショック後の開業というタイミングの悪さ、沿線の企業進出の遅れ、国鉄の貨物取扱い駅の減少などから輸送量は伸び悩み、昭和54年度の40万トンを頂点に、昭和62年度には12万トンまで低下しました。
平成3年からは碧南火力関連の貨物輸送開始もあり輸送量は増加、平成6年度には36万トンまで回復しました。
現在の輸送量は30万トン前後で推移しています。
 
現在の衣浦臨海鉄道は半田線、碧南線の2路線ですが、亀崎〜半田埠頭の亀崎線の計画もありました。
路線敷設免許まで取得しましたが建設される事は無く、2002年頃に敷設免許は失効して幻の路線になりました。
半田埠頭駅北の「みなと公園」(通称 たこ公園)の敷地の一部に、衣浦臨海鉄道が先行取得した亀崎線用地が残されています。
 
*半田線「新半田駅」、碧南線「高浜市駅」と碧南〜権現崎間は、2006年4月1日付で正式に廃止されました。
1989/2/15 半田埠頭駅 DE11-1012
1989/2/15 半田埠頭駅 DE11-1012

かつて半田埠頭駅には、KE65型以外にDE11-1012、DE11-1016の2両の機関車が留置されていました。
この機関車は国鉄清算事業団から四日市の小野田セメント(当時)に譲渡される予定で、衣浦臨海鉄道が整備を委託されたものです。
しかし、整備が完了したにもかかわらず、使用予定が中止になってしまい、2両が現役復帰することはありませんでした。
 
衣浦臨海鉄道で部品供出用として利用されていましたが、DE11-1016は解体されました。
DE11-1012は痛みが酷い状態ですが、現在も保管されています。
 
*DE11-1012は現役復帰を前提とし整備が、1996年頃に再度行われた事があるようです。
既存の車両の置き換えなのか、機関車を増備する必要があるような予想量の増加が見込まれたのか、あるいは他社への譲渡なのか詳細は不明です。
 
 
(2006/12/1 記事加筆修正)
 
 

★2006/10/14 半田埠頭駅 DE11-1012
★2006/10/14 半田埠頭駅 DE11-1012

塗装も痛み、錆が浮いた痛々しい姿で留置されているDE11-1012(写真右)(写真左はKE65-5)

★2006/10/14 半田埠頭駅 DE11-1012
★2006/10/14 半田埠頭駅 DE11-1012

DE11-1012の運転席付近。
塗装の一部が剥がれて痛々しい姿です。
 
(敷地外より望遠レンズにて撮影)

★2006/10/28 亀崎線予定地
★2006/10/28 亀崎線予定地

半田埠頭駅北、みなと公園に残る亀崎線予定地。
 

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更新履歴

Last Updated: 2008/3/28
参考文献
  • 鉄道ファン1989年4月号「REPORT 衣浦臨海鉄道近況」
  • 鉄道ピクトリアル2000年12月号「特集 DE10・11・15型」
  • 鉄道ピクトリアル2003年11月号「特集 民営の貨物鉄道」
  • 武豊線物語(平成15年2月発行 河合由平、C11265保存会、半田市、半田市教育委員会)
  • 半田市報
  • その他鉄道誌各誌

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